ディープラーニングがもたらす未来で生き残るためにクリエイティブであれ!
(引用:http://re.buildinsider.net/column/takaoka-daisuke/006/01_s.gif)
Apple製品の受託生産(OEM生産)していることで有名な鴻海精密工業(Foxconn)が、工場労働者6万人分をロボットに置き換えたというニュースでますます注目を浴びる人工知能(AI)。
特に2010年以降に盛り上がるディープラーニング(深層学習)を始めとした第三次人工知能ブームによって機械学習は社会インフラとなりつつあり、私たちの生活を変えつつあります。
今回は、人工知能の新しい技術が私たちにもたらす未来と、その中でどう行動すべきかを紹介。
INDEX
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人工知能とは?
人工知能(artificial intelligence、通称:AI)とは、
コンピュータ上で、学習・推論・判断など人間の知能のはたらきを人工的に実現したもの。
人間のような知能を持った機械(あるいはその試みや技術)であるAIにも様々なレベルや分類が存在し、「弱いAI」と「強いAI」に分けられます。
弱いAI
弱いAIとは、人間ほどの創造力はないが、ある一定の範囲では既に人間のレベルを超える問題解決や推論ができる、枠の範囲で考える人工知能。
「一定の枠内」でしか推論できない為、この弱いAIがいくら高性能化しても、事前にプログラムされた事以外は何も出来ない。故に人間の能力を補佐、拡張としての機能を期待されています。
例)
強いAI
強いAIとは、弱いAIとは対照的に、一定の枠を超えて考える人工知能で、人間の知能に迫るようにものを考え、認識・理解し、人間のような推論・価値判断のもとに実行をすることができるものを指す。
弱いAIがある一定のルールの下、ルーチンワークで動く計算脳なのに対して、原理・法則や技術を自ら発見し、ルールそのものを創造する創造脳。
ディープラーニングは、脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した機械学習の新しい技術であり、強いAIの実現が期待されている。
例)
- メディカルアナリシス(米Enliticの癌など悪性腫瘍の画像検出)
- 株予測(銀行)
- コンサルティングソリューションの提供(どんな商品を取り扱えばいいのか?など)
人工知能がもたらす未来
あらゆるモノの自動化
人工知能の登場により、あらゆるものが自動化されています。
鴻海精密工業の工場労働者6万人分をロボットに置き換えだけでなく、Amazonは2014年には、配送センターに1万5千台ロボットを導入し、最大1,000億円の人件費の削減を見込んでいました。
つまり、人工知能を搭載した高性能のロボットの登場による自動化で、ルーチンワークやオペレーションの仕事は、人工知能に奪われる時代を迎えつつあるのです。
人工知能が生み出す二極化
鴻海精密工業においては、単純な反復作業をロボットで自動化し、人間の労働者はR&Dや製造工程の制御、品質管理など付加価値の高い部分に割り当てる意向であるように、人工知能の登場と普及は、『それを使いこなす人』と『それに奪われる人』の二極化を生み出しています。
さらに、ディープラーニングという強いAIの新しい技術により、ロボットが実行できる作業が高度化されることで、ロボットが代替できる作業の範囲も今後広がっていくと考えられ、『奪われる側』の雇用は徐々に減少していく可能性があります。
要するに、今後は単純な反復作業以外にも「ロボットにできる仕事」が増え、食いっぱぐれる人が増えることが予想されるということ。
『0から1』を生み出すクリエイティブさ
クリエイティブであること
では、世の中の技術が進歩していく中で、私たちが 『奪われる側』でなく、『使いこなす側』に回る為にはどうしたらいいのでしょうか?食いっぱぐれない為にはどうすればいいのでしょうか?
それはクリエイティブであることです。
クリエイティブとは、何か新しい価値を生み出すことで、新しく何かを生み出すということはロボットにはできないのです。
とりわけ、『0から1』を創ることは人間にしかできません。
いかに『0から1』を生み出すのか?
『0から1』と聞くと、ざっくりしすぎて、途方もない才能に感じますが、そんな『0から1』を生み出す2つの方法を紹介。
ルーチンワークがスタート
『0から1』もルーチンワークがスタートなのです。
まずは、日々のルーチンワークをこなす。
次に、そのルーチンワークに独自の工夫を加えることで、より効率化する。
そして、ルーチンワークや工夫から学んだスキルやナレッジを通じて、自分で『0から1』を考えてみる。
こう考えると少しすつ『0から1』の生み出し方が、見えてきます。
ぱくる
「LINE」、「メルカリ」という名前を聞くと、誰でも知る有名サービスだと思います。
日本でも圧倒的知名度を誇るサービスでも始まりは、『模倣』なのです。
- 「LINE」は、1年早い2010年3月に公開され、韓国で大ヒットをしていたカカオトークを模倣。
- 「メルカリ」は、2年半早い2011年1月に公開された韓国の번개장터(日本語読み:雷市場)を模倣。
まずはいろんなサービスを研究して、模倣して、サービス化する。
研究し、模倣してサービス化していくうちに、サービスの設計方法・作り方がわかり、世の中で流行るサービスの流れがわかってきます。
例)総合プラットフォームが流行れば、専門プラットフォームが次に生まれる。
ECの場合
フリマアプリの場合
- 総合プラットフォーム
メルカリ、ラクマ - 専門プラットフォーム
ブクマ(本専用のフリマ)
キュレーションサービス
- 総合プラットフォーム
グノシー - 専門プラットフォーム
MERY(女性専用)
上記のように、サービスを研究し、模倣してサービス化していくことで、業界の構造やビジネスの構造が理解でき、『0から1』を生み出す考え方を身に付けることができます。
まとめ
人工知能やディープラーニングの技術の発達に伴い、単純・反復作業をロボットによる自動化することで、人件費の削減の流れは加速していくものと思われます。
ただ、そんな流れの中でも、人間にしか生み出せない価値があります。
技術の発展してく中で、旧態依然とし、仕事を奪われていくのではなく、クリエイティブであり続け、その気流に乗っていけるようになっていってこそ、『食いっぱぐれない人材』になれるはずです。
ロボットに置き換えできるようなルーチンワークをこなすだけの『マニュアルレイバー』から、人間にしかできない新しい価値を創る『マニュアルメイカー』を目指していきましょう!
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