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"ラーメン二郎"という最強のコンテンツマーケティング

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関東で絶大な人気を誇る"ラーメン二郎"。

「野菜マシマシ」という注文の仕方や「ジロリアン」と言われる熱狂的なファンで

有名な"ラーメン二郎"の『最強のコンテンツマーケティング』を紹介。

 

INDEX

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コンテンツマーケティングとは?

まずは、コンテンツマーケティングの定義を確認。

Wikipediaの定義によると、

Content marketing is an umbrella term encompassing all marketing formats that involve the creation or sharing of content for the purpose of engaging current and potential consumer bases. Content marketing subscribes to the notion that delivering high-quality, relevant and valuable information to prospects and customers drives profitable consumer action. Content marketing has benefits in terms of retaining reader attention and improving brand loyalty.

 【和訳】

コンテンツマーケティングとは、既存及び潜在的な顧客と関わり合うために、コンテンツを作成または共有するマーケティング手法全体を表す言葉である。コンテンツマーケティングは、適切で価値ある情報を見込み客や顧客に提供することにより、利益につながる行動を引き起こすことを目的とする。コンテンツマーケティングは、読者の関心を引き寄せ、ブランドロイヤリティを向上させる力がある。

 参考:http://en.wikipedia.org/wiki/Content_marketing

 

次に、コンテンツマーケティングの生みの親ともいうべき CMI (Content Marketing Institute) による定義を見てみると、

Content marketing is a strategic marketing approach focused on creating and distributing valuable, relevant, and consistent content to attract and retain a clearly-defined audience — and, ultimately, to drive profitable customer action.

【和訳】

コンテンツマーケティングとは、収益を生むユーザーに、価値あるコンテンツを制作および提供し続けることで、ユーザーを惹きつけその状態を維持し、エンゲージメントを生み出すことによって、最終的な収益に繋がる行動をユーザーに取ってもらうための一連の手法。

参考:https://ferret-plus.com/2644

 

つまり、コンテンツマーケティングとは、

「顧客に適切で価値のあるコンテンツを提供することで、見込み客を作り、購買行動を引き起こさせる手法」

 

 

二郎の最強コンテンツマーケティング

二郎の最強のコンテンツマーケティングを知る上で、

"ラーメン二郎"を特筆すべきコンテンツに分解。

 

ラーメン二郎のコンテンツ

  1. 麺の量が通常の約3倍
  2. 特有の「コール」
  3. 独自ルール・マナー

 

1.麺の量が通常の約3倍

メニューには、「小ラーメン」と「大ラーメン」があるのですが、

「小ラーメン」なのに通常のラーメン屋の約3倍ほどの麺の量です。

 

『二郎=大盛り(量が多い)』という認識の要因のひとつはここが理由です。

 

2.特有の「コール」

二郎と言えば、この特有の「コール」です。

麺が茹で上がると、店員さんに、「にんにく入れますか?」と聞かれます。

これはつまり、「トッピングは何にしますか?」ということで、

二郎で無料の追加可能なトッピングに関して聞かれています。

 

無料トッピングは4種類

  • 野菜
  • にんにく
  • アブラ(背脂)
  • カラメ(濃さ)

こちらのトッピングを多めにしたり、少なめにすることができます。

 

多めの場合は、「マシ」、少な目の場合は、そのまま「少なめ」。

 

これを「野菜マシ、にんにく少なめ、アブラ、カラメ」と注文することで、

二郎特有の魔法の呪文のように聞こえるわけです。

 

3.独自ルール

二郎には、独自のルールとマナーがあります。

入店前

並んでる場合は、列の前の方に来た段階で、券売機から食券を買う。

入店後

麺の固さ・量を注文

麺の固さは、「カタカタ(バリカタ)・かため・普通」

麺の量は、「麺半分」など

店内での「私語」と「携帯電話の使用」は禁止。(店舗によります。)

ラーメン提供時

店員さんの「にんにく入れますか?」の質問に対して、

「野菜・ニンニク・アブラ・カラメ」の量をコール。

ラーメンを食べ終わった後

「ごちそうさまでした」と言い、カウンターにコップとどんぶりを置いて、

布巾でテーブルをキレイに拭きます。

 

付加価値としての体験

ラーメン二郎の特筆すべきコンテンツ

  1. 麺の量が通常の約3倍
  2. 特有の「コール」
  3. 独自ルール・マナー

を通じて、ただの超大盛りラーメンではなく、

ラーメン二郎でしかできない体験』を売っている。

これがラーメン二郎の付加価値であり、

「ただのラーメン」ではなく、『二郎』と呼ばれる所以です。

 

ジロリアン

ラーメン二郎を語る上で忘れてはならないのは、「ジロリアン」の存在。

ジロリアンとは、熱狂的二郎ファンで、

「二郎のラーメンが特別に美味しいわけではないが、食べずにいられない」
「二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である」

という価値観を持っている人たちのことです。

 

実は、彼らは"ラーメン二郎"のコンテンツマーケティングにおいては、

「アンバサダー」の役割をしています。

 

彼らが、

「二郎のラーメンが特別に美味しいわけではないが、食べずにいられない」
「二郎はラーメンではなく二郎という食べ物である」

という発言をすることで、二郎のにわかファンにも同じ価値観を植え込み、

口コミで広げていく役割を果たしているのです。

 

"ラーメン二郎"のコンテンツマーケティング

二郎の最強のコンテンツマーケティングとは、

二郎独自のコールやルール・マナーを通じた二郎でしかできない体験を提供することで、顧客を熱狂的なファンにし、そのファンが口コミで"ラーメン二郎"を広めてくれる。

というのものなのである。

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まとめ

コンテンツマーケティングにおいて大事なのは、

「良いコンテンツではなく、素晴らしいコンテンツを提供すること」だと思います。

 

素晴らしいコンテンツとは、

①必ず商品やサービス以外の付加価値があること

②それが代えのきかない(代替品のない)コンテンツであること

この2点を満たすものだと思います。

 

"ラーメン二郎"のコンテンツマーケティングから「素晴らしいコンテンツ」を読み解いていただければと思います。

 

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